トップレベルドメイン(TLD)はSEOに影響する? gTLDとccTLDの違いを解説
トップレベルドメイン、たとえば「.jp」や「.com」「.info」などが、SEOに影響を与えるのかどうか気になりませんか?
本記事では、Google公式の言及などを参考にしながら、トップレベルドメインとSEOの関係についてまとめました。
トップレベルドメイン(TLD)とは?
トップレベルドメイン(Top Level Domain)とは、ドメイン名の最後の部分です。
以下のように、たとえば「creatopia.jp」というドメイン名であれば、「jp」がトップレベルドメインになります。
「○○○○○.co.jp」といったドメイン名の場合は、「co」がセカンドレベルドメイン(2LD)、「jp」がトップレベルドメインです。
トップレベルドメインには種類があります。代表的なものが以下の2つです。
- gTLD(分野別トップレベルドメイン)
- ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)
gTLD(Generic Top Level Domain / 分野別トップレベルドメイン)
gTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)は日本語で「分野別トップレベルドメイン」と呼ばれます。
たとえば、「.com(ドットコム)」はgTLDのひとつで、商業組織用ドメインとしての利用が想定されています。「amazon.com」などが例です。
以下はgTLDの例ですが、取得時に制限はとくになく、世界中の誰でも取得できます。
- .com:商業(commercial)
- .edu:教育機関(education)
- .gov:政府機関(government)
- .net:network(ネットワーク)
- .org:非営利組織(organization)
ccTLD(Country Code Top-Level Domain / 国別トップレベルドメイン)
ccTLD(カントリーコードトップレベルドメイン)は日本語で「国別トップレベルドメイン」と呼ばれます。
各国や地域に割り当てられた特定の国コードを持つトップレベルドメイン(TLD)のことです。
このサイトのドメイン名の「creatopia.jp」のトップレベルドメインはccTLDにあたり、日本のサイトであることを表しています。
- .jp:日本
- .uk:イギリス
- .fr:フランス
- .de:ドイツ
- .tw:台湾
トップレベルドメインはSEOに影響するか
結論として、トップレベルドメインのうち、「ccTLD」はSEOに影響します。
そのサイトがどこの国に属しているか、検索エンジンは判別できるためです。
ただし、ccTLDにしたからといって、SEOで圧倒的に有利になるということはありません。
注意すべきケースは、海外向けのサイトなのに、「jp」を使ってしまうといった場合です。
Google公式の gTLD、ccTLDに関する見解
トップレベルドメインについては、Google公式のブログ「新しいトップレベル ドメイン(gTLD)に対する Google での取り扱いについて」でも触れられています。
このブログ内において、トップレベルドメインについて下記のような記載があります。
Q: 新しい gTLD は検索に影響しますか?Google は、新しい TLD が有利になるようアルゴリズムを変更しているのですか?検索において、新しい TLD はどの程度重視されるのですか?
A: 基本的に、新しい gTLD も他の gTLD(.com、.org など)と同じように処理されます。検索において、特定の TLD のキーワードが有利に働くことも不利に働くこともありません。
gTLDが検索順位に影響を与えることはなく、かつgTLDが新しいものか、古いものかも見てはいないということです。
しかしccTLDについては、同ブログで下記のように触れられています。
Q: 従来の ccTLD (国別コード トップレベル ドメイン)はどうですか?Google では、.uk、.jp などの ccTLD を、その国で検索している人のローカル ドメインとして重視しますか?
A: Google の既定の処理では、ほとんどの ccTLD( 例外 あり)をウェブサイトの地域ターゲティングに使用しています。ccTLD を見れば、そのウェブサイトが該当の国に関係している可能性が高いと判断できます。
つまり、国や地域を判別するために、検索エンジンはccTLDを見ています。たとえば、このサイトのドメイン名「creatopia.jp」は日本のサイトと伝えることが可能です。
Google 検索セントラルでは、さらにccTLDについて下記のように言及しています。
国別コード トップレベル ドメイン名(ccTLD): これらのドメイン名は特定の国に結び付けられているため(例: .de はドイツ、.cn は中国)、ユーザーと検索エンジンは、サイトが特定の国をターゲットにしていることをすぐに認識できます。
多言語展開するサイト、海外向けサイトの場合
多言語展開するサイトの場合は、gTLD(.comなど)を利用した方がよいこともあります。
特定の国をターゲットとしている場合は、その国のccTLDを選ぶと良いでしょう。
たとえば、イギリス向けのサイトなら「.uk」、フランス向けのサイトなら「.fr」がccTLDです。
おすすめのトップレベルドメインの選び方
トップレベルドメインの選び方は以下のとおり。
- 馴染みやすいものを選ぶ
- サイトのジャンルや目的に合わせてgTLDを選ぶ
- 国に合わせてccTLDを選ぶ
- ドメイン料金を比較する
馴染みやすいものを選ぶ
ドメイン名は名刺のようなものでもあるため、お気に入りのものを選ぶことはとても大切だと考えています。
たとえば「価格.com」というサイトは、「カカクドットコム」という名前で浸透していますよね。
これが「価格.xyz」だとすると、「カカクエックスワイズィー」となり、サービス名としてはユーザーに馴染みづらいものになっていたかもしれません。
サイトのジャンルや目的に合わせてgTLDを選ぶ
ブログが中心のサイトなら「○○○○○.blog」、企業サイトなら「□□□□□.inc」といったように、用途別にgTLDを選ぶのもおすすめです。
国に合わせてccTLDを選ぶ
日本のサイトなら「.jp」、海外の特定の国向けのサイトなら、その国のccTLDにします。
ドメイン料金を比較する
ドメイン料金はトップレベルドメインによって大きく異なるので、まずは調べてみましょう。
たとえば、「お名前.com」でドメインの価格を調べられます。
▼ トップページに好みのドメイン名を入力して[検索]をクリッ▼ トップレベルドメインごとに、料金を比較できる
「creatopia」で調べると、「.inc」で4万円ほどしました。「.click」では1円〜となっています。
好みや語呂、用途、国で選んでも良いですが、人気のドメインは取られてしまっていたり、価格が高かったりします。
ドメイン料金は販売サイトや時期によっても異なるため、都度調査してみると良いでしょう。