ChatGPTで商品紹介文を書く
ChatGPTで特定の商品の紹介文を作成してみました。
はじめに、SEOライティングでこの方法を活用することはおすすめしません。
現在のSEOでは「E-EAT」=「経験・専門性・権威性・信頼性」が重視されており、これから紹介する方法ではE-EATを意識した文章を作れません。
しかし、ChatGPTでそれなりに「読みもの」になる文章を書けるようになるため、応用してさまざまなケースで活用できると思います。
- GPT-3.5モデル
- 2021年9月までの情報を持っている状態
実例:ドラム式洗濯機を紹介する
実際に存在するドラム式洗濯機として、今回はパナソニックの「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R」をセレクトしました。
早速ですが、まずはプロンプトサンプルと生成結果をご覧ください。
あなたは、家電選びに迷う人に、的確な商品選びのアドバイスができる家電量販店の家電マスターです。
「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R」という実在するドラム式洗濯機のセールスライティングをお任せされました。
下記を参考に、合計300〜500字でまとめて執筆お願いします。
# 商品名
ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R
# 特徴
- 「スマホで洗濯」アプリが進化。「終了時刻クラウド予測」と「アプリ専用コース」が新登場
- スチームでシワ・ニオイ取りができる「シワとり・消臭」コース
- 「ナノイーX槽カビ菌除菌」で洗濯終了後に黒カビの菌(胞子)を除菌
- 「取り忘れアラーム」で衣類の取り忘れを防ぐ
- 「抗菌窓パッキング・抗菌ハンドル」
- 凹凸が少ないノイズレスデザイン。白で統一されたマットな質感で空間に馴染む
# ライティングにおける条件
- 特徴は、「ユーザーにどんなメリットがあるか」とセットで解説すること
- 合計500文字以内
- 500文字以内に収めるため、すべての特徴を紹介しなくても良い。
- 3回改行して、4段落にしてください。
- 4段落で綺麗におさまるよう、特徴紹介の取捨選択をお任せします。
- 「です・ます調」で執筆する
- 文末を連続させない。たとえば、「ます。」で終わる文末を連続させてはいけない
- 最後に、カッコで合計文字数を表示すること。
# 使ってはいけないワード
- 「ユーザー」
ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R
このドラム式洗濯乾燥機は、進化したスマホ連携アプリと優れた機能が魅力です。
まず、スマホ連携アプリが大幅に進化しました。新たに登場した「終了時刻クラウド予測」機能により、洗濯の終了時刻をクラウド上で予測してくれます。これにより、自動的に最適なタイミングで洗濯が終了し、忙しい日常生活でも時間を有効に使えます。さらに、「アプリ専用コース」が新たに追加され、洗濯の種類に合わせて最適な設定を提案してくれます。使い方がより簡単になり、便利さが向上しました。
次に、スチームを利用した「シワとり・消臭」コースが注目されます。このコースを使えば、衣類のシワやニオイを効果的に取り除くことができます。アイロンがけの手間を軽減し、いつも清潔な衣類を手に入れることができます。
さらに、洗濯終了後の衛生面にも配慮がされています。特に「ナノイーX槽カビ菌除菌」機能は優れています。洗濯が終わった後に発生する黒カビの菌(胞子)を効果的に除菌し、衣類と洗濯槽の清潔さを保ちます。
また、「取り忘れアラーム」機能は衣類の取り忘れを防止します。もし洗濯機内に衣類が取り残されている場合、アラームが鳴るため、忙しい日常でも取り忘れを防ぐことができます。
最後に、抗菌性とデザインにもこだわりがあります。抗菌窓パッキングと抗菌ハンドルが備わっており、衛生的な環境を提供します。また、凹凸が少なくノイズの少ないデザインで、白で統一されたマットな質感が空間に馴染みます。
(合計387文字)
プロンプト解説
このプロンプトのポイントは以下のとおりです。
- ChatGPTに役割を与える
- 文字数を指定する
- 生成における条件を、好きなだけ、わかりやすくChatGPTに伝える
- 「特徴」の箇条書きは公式サイトから丸々コピー
- 「ライティングにおける条件」を指定する
- 「使ってはいけないワード」を指定する
ChatGPTに役割を与える
役割と聞くと抽象的ですが、つまりChatGPTになりきってもらう執筆者を指定します。
今回は、家電についてプロフェッショナルな目線で書いた文章を目指すため、あなたは、家電選びに迷う人に、的確な商品選びのアドバイスができる家電量販店の家電マスターです。
と指定しました。
これを書いたことで具体的に文章がどう変わるのか、今回の例ではわかりづらいと思います。
そこで次のようなサンプルを用意しました。
「源泉徴収」について知りたい、うさぎの中学生「うさくん」がいます。
「カメ先生」に、詳しく教えてもらいたくやってきました。
「源泉徴収」についてわかりやすく「カメ先生」が解説している様子を、対話形式で出力してください。
以下、それぞれのキャラクターの特徴です。
# カメ先生
- 簿記の先生
- その他の学問についてもとても詳しい
- 博識
- 優しい
- いろんな生徒から信頼がある
- おっとり、おだやかな性格
# うさくん
- 中学生
- 簿記についてまったく知らない
- 学力もあまりない
- 元気いっぱいで遊ぶのが好きな性格
# 対話形式の方法
🐢カメ先生:
🐰うさくん:
# 条件
- 会話の親しみやすさが視覚的に伝わるよう、適宜絵文字を活用すること
- 中学生にとって難しい用語は、ひとつひとつ噛み砕いて解説すること
- たとえば、「確定申告」「個人事業主」「天引き」といった語句は中学生には難しいので、丁寧に解説する
- うさくんだけ、会話の語尾に「ぴょん」をつける(カメ先生はつけない)
🐢カメ先生:こんにちは、うさくん。どうしたの?何か学びたいことでもあるのかい?
🐰うさくん:こんにちは、カメ先生!実は、「源泉徴収」という言葉を聞いたことがあるんだけど、何のことか全然わからないんだ。教えてほしいぴょん。
🐢カメ先生:そうか、源泉徴収について教えてほしいのか。それは、給料や賞与などの収入から、税金や社会保険料などを天引きで差し引くことを指します。つまり、給料から天引きされた額が「源泉徴収税額」というわけだ。
🐰うさくん:天引きって何ぴょん?
🐢カメ先生:天引きとは、給料や賞与などを支払う側が、直接税金や社会保険料などを差し引いて支払うことを指します。つまり、給料が10万円だった場合、その中から天引きされた額が源泉徴収税額になるということです。
🐰うさくん:わかったぴょん!でも、源泉徴収税額がどういう意味かわからないぴょん。それって、ただ単に給料から天引きされた額ってこと?
🐢カメ先生:そうだね。源泉徴収税額とは、給料や賞与などの収入から天引きされた税金の額を指します。税金は国や自治体が、国民から徴収するお金のことだよ。
🐰うさくん:なるほど、わかったぴょん!でも、なんで源泉徴収って言うの?
🐢カメ先生:それは、源泉徴収が税金の「源泉」となるからだよ。給料や賞与などの収入が支払われるときに、天引きされる税金が源泉となるわけだ。だから、「源泉徴収」と呼ばれるんだ。
🐰うさくん:なるほど、そういうことなんだね。ありがとう、カメ先生!これで源泉徴収について理解できたぴょん。
上の例は、「カメの先生」と「中学生のうさぎ」という2つの役割を指定しており、文調がガラッと変わっているのがわかると思います。
このように、単に文章を生成するだけでなく、文章の雰囲気・文調・印象を操作できるのも、ChatGPTの魅力です。
文字数を指定する
「合計300〜500字で執筆お願いします。」といったように、文字数を指定することも可能です。
(おすすめする用途ではありませんが、)たとえば「○○字以内で商品紹介してください」と依頼されたら、この方法が役立ちます。
また、文字数を指定しないと、特徴が多数ある場合にChatGPTがすべての情報を入れ込もうとするので、長くなってしまうことがあります。
「特徴はたくさんあるけど、その中から取捨選択して、300〜500字程度に要約して」というイメージで、今回はお願いしました。
生成における条件を、好きなだけ、わかりやすくChatGPTに伝える
「#」で見出しを区切って、「商品名」「特徴」「ライティングにおける条件」「使ってはいけないワード」という4つの条件を設けています。
与える条件はいくつあっても良いです。
最初のうちはプロンプトを何度送っても、思うような返事が返ってきません。理想の文章が返却されるまで、1つずつ条件を加えて、プロンプトを磨き込んでいくイメージを持つと良いでしょう。
ただし、現状(2023年6月)のChatGPTでは、条件を与えすぎるといくつか無視されることも多いです。
たとえば、文字数「300〜500文字」は守られないことがあるため、プロンプトでは念押しました。
「500文字にしてほしい」と2回伝え、その上で最後に文字数を表示させるようにすると、高確率で言うことを聞いてくれました。
「特徴」の箇条書きは公式サイトから丸々コピー
今回はパナソニックの「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R」の公式サイトから、「新商品のおすすめポイント」の6つを丸々コピーしました。
実際のライティング業務でこのようにChatGPTを活用するのはおすすめできません。
たとえば「自社で紹介したい商品があって、特徴の箇条書きだけある」という状況があれば、仮の紹介文作成に役立つかもしれません。
「ライティングにおける条件」を指定する
今回与えたライティングの条件は以下です。
- 特徴は、「ユーザーにどんなメリットがあるか」とセットで解説すること
- 合計500文字以内
- 500文字以内に収めるため、すべての特徴を紹介しなくても良い。
- 3回改行して、4段落にしてください。
- 4段落で綺麗におさまるよう、特徴紹介の取捨選択をお任せします。
- 「です・ます調」で執筆する
- 文末を連続させない。たとえば、「ます。」で終わる文末を連続させてはいけない
- 最後に、カッコで合計文字数を表示すること。
この中でもとくに効いている条件は、特徴は、「ユーザーにどんなメリットがあるか」とセットで解説すること
というオーダーです。実際に、以下のように特徴をメリットに繋げてくれています。
まず、スマホ連携アプリが大幅に進化しました。新たに登場した「終了時刻クラウド予測」機能により、洗濯の終了時刻をクラウド上で予測してくれます。これにより、自動的に最適なタイミングで洗濯が終了し、忙しい日常生活でも時間を有効に使えます。
一方、今回の生成結果では、3回改行して、4段落にしてください。
、文末を連続させない
という条件は聞いてくれませんでした。
このような場合は、プロンプト自体をより厳しく改良するのも良いですが、「4段落とお願いしたのに、6段落になっていませんか?修正お願いします」と追加依頼すると良いです。
「使ってはいけないワード」を指定する
最後に「使ってはいけないワード」を指定するテクニックです。
これは必須ではありませんが、生成してもらったプロンプトに違和感があるとき、この方法で解決できるケースがあります。
たとえば、この条件をつけなかったとき、以下のような生成結果になっていました。
ユーザーの便利さを追求した「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129BL/R」。この洗濯機の特徴は、スマホ連携や衣類の品質向上に焦点を当てています。
「ユーザーの便利さを追求した」という文章がよそよそしく感じたので、「ユーザー」をNGワードにしました。